塗装のプロが教えます! -塗装の方法-

塗装の工程

1. 外壁の洗浄

塗装をする面の汚れなどを洗い流しキレイにします。

屋根:カラーベスト

施工前 高圧洗浄

 

洗浄完了

2. 下塗り

①傷んだ下地を補強し、上塗り塗料との密着を高めて、耐久性を高める接着剤的な役割。
②上塗りが下地に吸い込まれないようにし、最終的にムラのない仕上がりにするもの。主にシーラーとフィラーと呼ばれるものがあります。

●シーラー
薄膜タイプで、下地の状態が比較的によい時や現在の壁のパターンを残したい場合等に使用しますが、穴やクラックを埋めたりということはできないので傷んだ下地には不向きです。

●フィラー
厚膜タイプです。クラックなどに追随する機能、微弾性があります。下地の状態が比較的悪い場合や現在の壁面のパターンに新しいパターンを付けたい場合等に使用します。

【メモ】下地が非常に悪い場合はシーラーの上にフィラーを塗る場合もあります。

下塗り

3. 上塗り

塗装の目的である、建物表面に装飾や保護、防錆の機能を持たせます。「外壁塗装に使用される塗料の種類」で上げたように、目的によって様々な性質のものを目的に添って使い分けられます。

 

 

建物表面の種類

主に外壁で使用されている素材には・モルタル・コンクリート・金属系・木質系・サイディング・漆喰・ALCなどがあります。種類により塗装の方法なども違ってくるので、外壁塗装をする上で外壁の種類を知ることは非常に重要な事となってきます。

①金属系

表面をアルミや銅・ステンレスなどの金属板で仕上げ、発泡樹脂で断熱材が裏打ちされたもの、金属系は素材が軽く、断熱効果、防音力に優れます。また張替えも不要なので非常に経済的といえます。

②木質系

木材によって構成されたもの。ヒノキ、ヒバなどの天然木や合板、木片セメントなどを塗装し、木の風合いを活かした外壁材です。断熱性に優れていますが、耐火性が低く都市部では規制を受ける地域もありますので使用する場合は確認が必要です。

③モルタル

砂(細骨材)とセメントと水とを練り混ぜて作った材料です。セメントと砂とは重量比にして1:2~1:3の割合で混合されることが多いものです。ペースト状で施工性が良く、仕上材や目地材、躯体の調整などに多く用います。

④コンクリート

砂、砂利、水などをセメントで凝固させた人造石です。コンクリートは圧縮力(押さえつけられる力)には強いのですが、引張力には弱い特徴を持っています。このためコンクリート単体で使うのではなく、コンクリートの中に鉄筋を入れた「鉄筋コンクリート」として使われることが多いです。