チェーンスリング選定ガイド
チェーンスリングの選定方法
チェーン・リンク・フック・吊り方の参考にして下さい
(1)チェーンサイズを決める
吊り条件に応じたチェーン径を選定します。 別表参照
チェーンの等級(チェーンの強さ)は、主に等級8[等級T(旧等級表示、以下同)](最少破断応力800N/mm)、等級10[等級V](最少破断応力1000N/mm)と有りますが、等級10[等級V]が使われることが多い。
別表1も等級10[等級V]での使用荷重となっています。
(2)金具との結合方法(ピンタイプ・アイタイプ)
金具部材は、ピンタイプとアイタイプに分かれます。
ピンタイプ:金具とチェーンが直接繋がるタイプです。
アイタイプ:金具とチェーンをカップリングで繋ぐタイプです。
カップリング:http://dougu-ya.com/?mode=grp&gid=909086)
(3)リングの選定
クレーンのフックに入るか確認が必要です。リンクの内寸法を確認して下さい。
特にクレーンのフックが大きい場合は、大口径マスターリンクをお勧めします。
大型マスターリンク
参考URL:http://dougu-ya.com/?mode=grp&gid=1047300
長さ調整機能付きもございます。
下記:マスターリンク(ショートニング付):マーテック製品
(4)長さの調整
チェーンの長さ調整が出来る各種部材を紹介します。
グラブフック
参考URL:http://dougu-ya.com/?mode=grp&gid=906353
チェーンの下端部に結合し、荷に回し掛けされたチェーンの長さを調整するために、フックを個々のチェーンリンクに掛けて止めることが出来ます。
その場合チェーン使用荷重は減少されます、キトーチェーンの場合減率30%、マーテックチェーンの場合減率20%になります。
ショートニングクラッチ
参考URL:http://dougu-ya.com/?mode=grp&gid=884803
グラブフックと同じように使用されて、強度はチェーン使用荷重の100%です。
マスターリンク(ショートニング付)-マーテック製品
参考URL:http://dougu-ya.com/?mode=grp&gid=1067757
マスターリンクにチェーンの長さ調整機能(ショートニング)が組み込まれています。1本吊り用、2本吊り用が有り、任意の揚程での吊り作業が簡単に行えます。
偏荷重の吊り作業に最適です(偏荷重の場合1本吊りの荷重計算になります)。
ミッドグラブショートナー
参考URL:http://dougu-ya.com/?mode=grp&gid=1349000
チェーンの中間で長さ調整できる金具です。
(5)絞込み吊り
絞り吊り用として使用出来ます。
シングルロック- マーテック製品
参考URL:http://dougu-ya.com/?mode=grp&gid=1212019
絞り込み吊り用のチョークフックとして、またはマスターリンクと接続するカップリングとして使用出来ます。
ダブルロック- マーテック製品
参考URL:http://dougu-ya.com/?mode=grp&gid=1348996
チェーン2本用のロックフックです。マスターリンクと接続するカップリングとして使用出来ます。
(6)フックの選定
チェーン、リンクが決まったらフックを選定します。
各種、特徴のあるフックを紹介します。
ロッキングフック
参考URL:http://dougu-ya.com/?mode=grp&gid=906410
トリガーをロックすることによって掛け外れを防止することが出来、一般のフックのように外れ止めが簡単に壊れることが有りません。
スイベル型は、チェーンやワイヤーのより戻し機能が有り、荷重がかかった状態で回転する機能が必要な場合に使用して下さい。
覆工板・鉄板吊り用フック
参考URL:http://dougu-ya.com/?mode=grp&gid=908641
開口部が大きいので、取り付け・取り外しが容易にできます。
吊り上げ時は自動的に閉鎖ロックが掛かり、ワークから外れることがなく安全です。
小さな穴に挿入(eフック)
参考URL:http://dougu-ya.com/?mode=grp&gid=1047318
今までのフックでは挿入できなかった小さな穴に挿入し吊り上げることができます。
アイボルトのM8~M24まで1サイズで使用可能です。
(7)使用上の注意事項
使用荷重の熱による減少率
マイナス40℃から400℃未満でご使用下さい。使用荷重の熱による減少率は下記となります。
- -40℃~100℃以下 0%
- 100℃~200℃以下 10%
- 200℃~300℃以下 25%
- 300℃~350℃以下 35%
- 350℃~400℃以下 40%
- 400℃以上 使用不可
酸、アルカリ等の薬品の掛る条件下では使用出来ません。
下記条件下でのご使用の場合、使用荷重の80%に減率して適正なスリングを選択して下さい。
- 高頻度、常時使用荷重を負荷する作業
- 常時振動が作用する作業
- 自動ラインに組み込んでの使用